足の“むくみ”(浮腫)
“むくみ”とは
むくみ(浮腫)とは、水分が皮膚の下にたまり、腫れた状態をいいます。
足は最もむくみが出やすい場所です。なぜなら、足はいつも体の一番低いところにあるからです。
靴下のあとがくっきり残る、おさえると凹んだまま戻らない、張った感じがして正座しにくい、などで気づかれることもあります。
足のむくみの原因
足のむくみの原因は、それが両足か、片足かで大まかに区別します。
両足の場合
①物理的な原因
立ちっぱなし、座りっぱなしの生活は、それだけでむくみの原因です。ふくらはぎの筋肉が弱っている場合も、血流を流す力が弱いのでむくみが出やすくなります。
②体質的な問題
たとえば妊娠中や産後はむくみやすくなる場合があります。
③病的な場合
心臓疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、甲状腺ホルモンの異常など、全身の病気が足のむくみを引き起こすことがあります。
片足の場合
片方の足にむくみがある場合、血管やリンパ管に通行障害があり、流れが悪くなっている可能性があります。例えば、深部静脈血栓症や下肢静脈瘤、静脈の逆流防止弁の異常、手術後のリンパ浮腫などが考えられます。
また、細菌感染(蜂窩織炎)による腫れの場合は、痛みや発熱を伴います。
受診の必要性
「そのむくみが病的なものかどうか」について、自己判断は難しいかと思いますが、夜寝る時に足の下にクッションなどを入れて高くして寝てみて、朝にはむくみが引いているのであれば、それほど深刻な状態ではないかもしれません。
それでも翌日またむくんでくる、足を上げて寝てもむくみが取れない、息切れなどの他の症状を合併している、という場合は、病気の可能性があり受診が必要です。赤みや痛みがある場合も早期の受診が必要です。
当院では血液検査やエコーなどでむくみの原因について検査が可能です。お気軽にご相談ください。