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災害時エコノミークラス症候群

[2024.01.14]

令和6年能登半島地震が北陸地方を襲いました。被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。また、前線や後方支援で尽力されている医療関係、消防、地方自治体の皆様にも敬意を表します。避難所の状況をメディアで見るたびに胸がふさがる思いです。

先週(2024/1/11)までに石川県には37億円を超える義援金が集まっているとのことです。

当院からも気持ちばかりで恐縮ですが寄付をさせていただきました。

令和6年(2024年)能登半島地震に係る災害義援金の受付について | 石川県 (ishikawa.lg.jp)

上記サイトに義援金の振込先等の情報がありますので、これからご興味のある方はぜひご覧ください。

さて避難所での避難生活や車中泊中に発症する可能性のある重大な病気として、深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)があります。これは、避難生活、車中泊で食事や水分を十分に取れない中、足を極端に動かさず、じっとしていることで、主に足の静脈に血栓(血のかたまり)ができてしまう病気です。

さらに悪化すると、下肢の血栓が肺の血管に飛んで詰まり(肺塞栓)、致命的となることもあります。

もともとは長時間飛行機に乗る際に発症することがあるため「エコノミークラス症候群」と呼ばれていますが、避難生活では一般の方の200倍以上の発症リスクと言われています。特に妊娠中、出産前後や、がんをお持ちの方、肥満の方や、足を怪我している方は、さらにハイリスクです。

深部静脈血栓症は、何よりも予防が大切です。

①足を動かすこと ②脱水にならないよう水分をとること、が二大予防方法です。

日本静脈学会のホームページには、一般の方向けに深部静脈血栓症予防のための対策が詳しく掲載されています。

災害時エコノミークラス症候群【一般向け】 – 日本静脈学会災害対策サイト (js-phlebology.jp)

①足を動かすこと 

歩くのが良いのですが、難しい場合はつま先を上げ下げして足首の曲げ伸ばし運動をしたり、足の指でグーパーするのも有効です。

②水分をとること

トイレの問題があり水分摂取を我慢しがちになるのですが、脱水となることで血が固まりやすくなります。我慢せずに積極的に水分を取ります。

③その他の対策

特に車中泊の方がリスクが高いです。座った体制で眠るのは極力やめて、足をできるだけ高くして寝るようにします。

もともとリスクの高い妊婦の方や、がんをお持ちの方、肥満の方などは、弾性ストッキング(足を圧迫するハイソックス)を履くことが勧められます。

足がむくむ、腫れる、発赤がある、息切れ、胸が苦しいなど、自覚症状がある場合には迅速な受診をお勧めします。

是非当事者の方にはご留意いただきたい疾患です。また、被災しているわけではなくても、普段からじっとしていることが多く、水分をあまりとらないご高齢者の方にも、十分ご注意いただきたいと思います。

一日も早く安心安全な生活が戻ることを、心よりお祈り申し上げます。

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